Description
発行年度:1887年
発行国 :英国
鑑定機関:NGC
グレード:MS64
発行枚数:91,000枚
金品位 :0.9170
重量 :2ポンド(約15.97g)
直径 :28.4mm
表面 :ヴィクトリア女王(ジュビリーヘッド)
裏側 :聖ジョージ竜退治
プルーフ金貨に刻まれた女王の在位50周年「ゴールデンジュビリー」を象徴する傑作ポートレート
イギリス女王ヴィクトリアの即位50周年を祝うために、1887年に発行された記念金貨です。表面には女王ヴィクトリアの肖像が描かれ、裏面にはライオンとユニコーンのイギリス の国章が描かれています。
ビクトリア女王の治世に産業革命による経済発展の絶頂期を迎えました。強大な海軍力を背景に世界各地を植⺠地化して大英帝国を象徴する女王として知られています。また、夫アルバート公が 42 歳で病死してからは華美な衣装で着飾ることはなく、生涯を喪服で過ごしたといわれています。
ヴィクトリア女王はハノーヴァー朝第6代女王で、在位は1837〜1901年とエリザベス 2世に次ぐ歴代2位の在位期間です。初代インド皇帝でもあり、在位期間は1877〜1901 年。ジョージ3世の孫でありケント公エドワードの娘、エリザベス 2 世の高祖母にあたります。
ヴィクトリア女王の2ポンド金貨で流通したコインは、2種類となります。1枚はこの1887年即位50年を記念して発行された、通称「ジュビリー」と、その後1893年に発行された「ヴェールヘッド」となります。
ジュビリーのデザインが発行され、なぜ、1893年が続けて発行されたのか?これは、当時イギリスでジュビリーのデザインが不評であったため、その後デザインを変え、ヴェールを被ったヴィクトリア女王の金貨が発行されたのです。
そのため、ヴェールヘッドのみが人気なのか?否、ヴェールヘッドは、希少性で人気、デザイン性及び即位50年を記念して発行されたという記念という意味もあり、女性の人気も含めて、ジュビリーヘッドに軍配があがります。
ヴェールヘッドは、夫であるアルベルトの死去後、喪に服した姿であり、暗いイメージがあることも女性層からの人気が薄い原因です。
鑑定枚数は、下記となります。(NGC総鑑定枚数:950枚)
2023年4月12日時点
デザインの特徴
【表面】
大英帝国の最盛期に迎えたゴールデンジュビリーの歴史的な役割は重要であり、全世界に広がる帝国全土を挙げての厳粛な祝典として執り行われたことが歴史上に永遠に刻まれています。
この超然の瞬間を記念して発行された金貨は、当時68歳であった威厳を身に纏う英国女王の貫録を余すところなく表現する表面の肖像によって不朽の価値を湛えるアンティークコインの傑作です。
ゴールデンジュビリーのための公式コイン肖像として考案されたこの左向きのポートレートは、1887年当時の女王の風貌をゴールドコイン上に描き出す第一級の芸術品でもあります。1861年のアルバート公爵の急逝以降、1901年の自身の崩御の瞬間まで夫の喪に服していたことで知られているヴィクトリア女王ですが、このコイン肖像においてもそれは顕著であり、頭部から肩にかけてなだらかに垂れる未亡人のためのヴェールがそれを暗示しています。
ヴィクトリア女王のダイアモンド・コロネット
頭上に見られる小型の宝冠は「ヴィクトリア女王のダイアモンド・コロネット」の通称によって知られている歴史的な宝飾品であり、ヴェールの装着を必要とする小柄な女王のために特別に制作されたものです。現在もロイヤルコレクションに含まれている他の宝飾品以上に明確な記録が残っているこの例外的な宝冠は、1870年にロンドンの宝石商「ガラード」が制作し、同年の2月9に開催された国会の開会式に臨席した女王が公の場において初めてこれを着用したことが記録されています。
【裏面】
コイン裏面にはジョージ3世時代末期に名匠ベネデット・ピストゥルッチがデザインして以来、英国貨幣随一の傑作として受け継がれていた「聖ジョージの竜退治」が刻まれています。歴史上の人物としてのヴィクトリア女王の在位50周年を寿ぐ当金貨は、英国史の最盛期であった大英帝国の栄光を讃えると共に、英国貨幣史上の黄金期を象徴するこのゴールデンジュビリーを高純度のゴールドの輝きにて華麗に演出するアンティークコイン屈指の名作に他なりません。
価値・希少性
「ヴィクトリア女王 ジュビリー 2ポンド金貨」硬貨のMS64グレードは、1887年発行の珍しい硬貨で希少性も高く、市場では入手困難な硬貨となっています。
過去のオークション相場の傾向
オークション価格は、下記となります。
下記2枚がヘリテージオークションに出品されており、平均2,520ドル(413,970円)で落札されました。
計算式:2,520ドル(オークション会社手数料込)×149.34(11月4日三菱UFJ TTS)×1.1
MS65が、5,520ドル(906,792円)で落札されました。
将来は、MS64がこの価格まで上昇していくと想定。
そして、現在、MS64は、イギリスでは、3250ポンドで販売しております。
計算式:3,250ポンド(58万円)
計算式:3,250ポンド×163.29×1.1
フェデックス、UPS、DHLでは、貨幣の輸送は禁止されており、仮にフェデックスで送られてきた場合、日本で貴金属専門業者が通関し、輸送せざるをえません。これは大手コイン商でも同じことです。このコストが3万円ほどかかるため、実際に購入したとしても、送金手数料(7000円)を含めると、61~62万円程の購入価格となります。
なぜ、このコインが有望の一つであるのか?
1893年のMS64が791,060円で落札されました。
1893年 発行枚数:52,000枚
鑑定枚数は、下記となります。(総鑑定枚数:198枚)
なお、一番大きいサイズは、5ポンド金貨がありますが、MS64グレードは、2023年1月に約260万円~270万円で落札されており、実際には、最低300万円、現実的には350万円出さないと落札して購入できない市況です。
2023年1月18日に260万円強で落札されております。
計算式:18,000ドル(オークション会社手数料込)×132.04(1月18日三菱UFJ TTS)×1.1
そして、同じ時期の2023年1月14日に272万円強で落札されています。
19,200ドル(オークション会社手数料込)×128.92(1月16日三菱UFJ TTS)×1.1
そのため、手を出しやすい2ポンド金貨がお勧めとなります。